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フィラデルフィア美術館 / The Philadelphia Museum of Art(その1) [美術館]

このブログのタイトルに「Philadelphia」とあるにもかかわらず、肝心のフィラデルフィアについての記事が無いですねぇ。

そこで、今回は「フィラデルフィア美術館」を訪れてみました。

ニュージャージー州から、デラウエア河に架かるベンジャミンフランクリン橋を渡ると、フィラデルフィアです。高層ビルが立ち並ぶセンターシティから伸びる「ミュージアム・パーク・ウェイ」の終点に、フィラデルフィア美術館があります。
以前「フィリーズ観戦」のときにも書きましたが、フィラデルフィアと言えば「ロッキー」です。ロッキーの銅像が美術館の横にあり、多くの人が一緒に写真を撮っています。

ロッキーが駆け上がった通称「ロッキー・ステップ」と呼ばれている階段では、クリスマスツリー点灯式のためのリハーサルが行われていました。地元の学校の子供たちが楽しそうに振り付けを覚えていました。

美術館は、フェアマウント丘陵に建ち、その外観はギリシャ神殿を模しています。9年の年月をかけ、1928年に完成したそうです。初めて訪れたときはそのあまりの大きさに圧倒されました。地元の名士たちによる寄贈や、美術館独自の買い付けにより、現在コレクションは30万点にも及ぶそうです。
中に入ると外観を裏切ることなく神殿のように荘厳です。大きな階段の上には、「ディアナ像(1892~1894)」(オーガスタス・セント・ゴードンス アメリカ 1848~1907)が鎮座しています。

展示室は1階に「アメリカ美術」「1850~1900年ヨーロッパ美術」「近代・現代美術」、
2階に「1100~1500年ヨーロッパ美術」「1500~1850年ヨーロッパ美術」「アジア美術」「武器・甲冑」「衣装・織物」、
地下に「版画・素描」「写真」で構成されています。
日本語のフロアマップも用意されていて、さらにショップでは展示品の中の代表的な400作品の解説を盛り込んだ日本語版ハンドブックも販売しています(16.95ドル/約2,000円)。
ハンドブックに紹介されている作品には、作品横のプレートにページ数も明記されています。少々重たいのが玉に瑕ですが、ハンドブックを片手に作品を見ているとついつい時間を忘れてしまいます。

今回は、現在行われている特別展「ルノワールの風景画」展を見るために訪れたので、1階部分のみを閲覧しました。

ちょうど感謝祭前の休暇シーズンに入ったばかりの日に訪れましたが、館内は人もまばらでゆっくりと鑑賞ができます。
絵画の前には柵も無く、至近距離からも見ることができるのも、アメリカの美術館の良いところでしょう。勿論警備員が目を光らせています。
ルノワールの作品です。
上の裸婦像と下の少女の絵の画風が違うことがわかります。
上の裸婦像はルノワールがイタリアを旅した際に、多くの古典美術作品に触れ、それらに大きな影響を得たものだそうです。絵の具を置くような技法がなく、マットな感じの絵はルノワールらしさがあまり感じられなく、ちょっと冷たい印象です。
下の絵は、やわらかさが伝わってくる作風です。
その他、セザンヌ、ピサロ、モネ、マネ、ゴーギャン、ドガなどなどの絵が展示されています。
言わずと知れたゴッホの作品です。
真ん中は、晩年精神療養所で窓から見える麦畑を描いた作品です。写真では見えにくいかもしれませんが、雨を白い斜線で表現しています。浮世絵に興味を示したものであるとされているそうです。上下の作品の色使いとは正反対の寒色を使った作品からは、荒々しさは無く、心が静まっているような印象を覚えました。
お気に入り作品その1です。
Liverpool from Wapping(1885年)
John Atkinson Grimshaw(1836~1893年)

雨後の夕闇に濡れた港町のしっとりした空気が漂ってくるような作品です。見入っていると、足元に濡れた地面を感じ、馬車の音や、建物の明かり、そしてそこから聞こえてくる喧騒が聞こえてくるようような錯覚にとらわれました。
お気に入りの作品その2。
ムーア人の首長(1878年)
Eduard Charlmont(1848~1906年)

堂々とした風貌の黒人男性の絵からは、威圧感が漂ってきます。
アメリカ美術では、好きなワイエスの作品もありました。
アメリカ美術の展示物も盛りだくさんで、絵画や彫刻の他に、家具調度品、ガラス、陶器など、生活に関連ある文物も数多く展示されており、アメリカ文化を総合的に学ぶこともできます。




長くなりましたので、次回は今開催されている
「ルノワールの風景画展」について書きたいと思います。

美術館を出るとあたりは暗くなっていました。
フェアマウント丘陵からのフィラデルフィアのセンターシティの眺めです。


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seiji

こんにちは、ハジメマシテ。
TBさせていただきます。

by seiji (2008-09-24 12:36) 

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