イエローストーン・グランティトンへの旅(その6) [アメリカ国立公園への旅]
4日目。いよいよ国立公園最終日です。
イエローストーン国立公園を出発、南下しグランティトン国立公園に向かいます。
この二つの国立公園は隣接しており、イエローストーンから約20分ほどという至近距離にあります。
次第に風景が変わってゆきます。
イエローストーンは全体になだらかで、草原があちらこちらに広がっていましたが、こちらグランティトンは峻嶺が連なっています。
最高峰のグランティトンは4197m、その他3500m級の山々が連なっています。
山の風景に気を取られていると、車の速度が落ちました。渋滞です・・・。
国立公園内で渋滞というと、動物出現のサインです。今回は・・・
繁みの中に熊の親子です。大勢の人間たちに見つめられているのに、何かに夢中で一向に顔を上げてくれませんでした。
熊は雑食動物で人間も襲われる可能性もあるので、公園のレンジャー部隊はその出没に目を光らせており、なるべく人間と接触がないように山の奥深いところに追いやるようにしているそうです。1960年頃。まだ環境意識が低い時代、多くのハイカーによって餌付けされた熊たちは、やがて人間を襲うようになったりしたそうです。その後、環境保護、動物保護の認識が変わり、自然は自然のままにということで、餌付けは禁止されました。公園内にはピクニックエリアが多数有りますが、どこもきれいで、ゴミ箱は重い蓋付の鉄製で、倒れないような作りになっており、熊などに荒らされないようになっていたのが印象的でした。
●コルターベイビジターセンター
湖面が鏡となり、山を写している光景にうっとりし、何枚も写真に収めてしまいました。
ここにはインディアン・アーツ・ミュージアムも併設されており、インディアンの服飾品などの展示がありました。細かなビーズ細工や織物はどれも美しいものばかりでした。
●ジャクソンレイクビレッジ
お昼休憩に立ち寄りました。公園内のデラックスホテルです。
ロビー階から階段を上がると、窓の向こうに草原が広がり、奥にはモラン山を始めとした山がそびえたっています。窓枠がちょうど絵画のような効果を演出しています。
ジャクソンレイクビレッジのテラスからの風景です。こんな所に長期滞在しハイキングをしたり、一日山々を眺めながらのんびりと過ごしたいものです。
さらに南下を続けます・・・
覆いかぶさってくる山々に唯々圧倒されるばかりです。ごつごつとした岩肌はロッククライマーにとって、たまらなく魅力的だと思います。
ここグランティトン国立公園はかつてはその殆どが私有地だったそうです。
アメリカの大金持ちの別荘地として開発されましたが、その後国が買い取り国立公園として保護したそうです。今でも一部私有地が残っているそうです。これだけ美しい景色の土地を手放すのが惜しい気持ちはとてもよくわかります。ちなみに、ハリソン・フォードは近辺に大別荘を持っているそうです。
●ジェニーレイク
湖は、その昔この地域を調査したヘイデン調査隊のガイド・ディック・リーの妻ジェニーの名がつけられています。
●トランスフィギュレーション礼拝堂
草原の中にある教会です。簡素な作りが逆に敬虔な気持ちにさせてくれます。
●スネークリバー川下り
一度車を乗り換え、川下りのスタート地点まで移動しました。
ライフジャケットを着用しましたが、穏やかな流れの中を進みます。
水音と、時々鳥の鳴き声が聞こえるだけの静かな静かな時間を過ごすことができました。
1時間半ほどの川下りを終え、ムース・ビジター・センターに戻ると、再び渋滞が・・・
ムースの雌です。草むらには子供もいました。今回、見たかった動物に最後に出遭うことができて、感動です!
今回、バイソン、エルク、ムース、鹿、熊に遭遇しました。その他にも写真に収めることができませんでしたが、コヨーテ、川獺、白頭鷲も見ることができてとてもラッキーでした。
●ムース・ビジター・センター
つい最近オープンしたばかりのセンターです。開館の式典には、チェイニー副大統領もきたそうです。(近くに別荘をお持ちのようです・・・)
最高の旅となりました。
今回初めてアメリカの国立公園を訪れましたが、
近い二箇所でもこんなにも風景が異なり、
アメリカの自然の多様性にとても驚きました。
同時に他の公園にも興味が湧いてきて、
近いうちにまた別の公園を訪れてみようかと思っています。
こんな青空の下、再び素敵な旅ができますように・・・
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