スティーブン・F・ウドバー・ハジー・センター(航空宇宙博物館別館) [周辺案内]
ワシントンDCのダレス国際空港に隣接しているスティーブン・F・ウドバー・ハジー・センター・The Steven F. Udvar-Hazy Centerを紹介します。
DCのスミソニアンにある航空宇宙博物館の別館で、本館に展示できなかった航空機が多数あって、飛行機好きにはたまらない場所だと思います。
しかし、スミソニアンから離れているので、時間に余裕無い旅行者はなかなか見る機会がない所です。
本館同様に入館料は無料ですが、マイカーやレンタカーを使って行くと$12の駐車料金を支払わなくてはいけません。
(足が無い場合は、本館から定期バスが出ているようですが、事前の予約が必要で1日6往復しかありません。)
ロッキード・マーチン社が博物館運営のアシストをしています。
これが正面玄関です。
最初に航空エンジンが展示されています。
ここでの目玉は日本初のジェット機である「橘花」に搭載された「ネー20」ターボジェットエンジンです。
後方のエンジンは、「橘花」の誕生に参考となったドイツのジェット戦闘機Me-262に搭載されたJumo-004です。
双方を比べると、ネ-20はJumo-004の八割程度の大きさでした。
ネ-20の静止推力はJumo-004の半分程度なので、「橘花」がMe-262より小型だったことは当然の結果でしょう。
ここではもうJSF F-35の試作機が展示されている一方、Mig-15やMig-21があってなかなか楽しめます。
第2時世界大戦の航空機のうち、日本軍機は「紫電改」のほかに、国内の博物館では見る事のできない、「月光」、「桜花22型」、「屠龍」(胴体のみ)、「晴嵐」を見ることができます。
日本機の背景にあった大型機の尾翼-○の中にR文字-はB-29「エノラゲイ」です。
以前にも展示で物議をかもしましたが、周囲の飛行機の上に覆いかぶさるように展示されているのを見ると、日本人として複雑な感情を抱かざるを得ません。
同じくドイツ軍機は、「フォッケウルフFw190」の外に、「ドルニエDo335」や「アラドAr234」といった滅多に実物を見る機会がない飛行機があります。
その他、飛行船を母船とした「カーチスF9C」や「ケレット・オートジャイロ」等の珍機も。
民間機では「ユンカースJu52/3m」や「グラマン・グース」などなど
空軍仕様のコンステレーションは修復中でした。
また頭上にも沢山の飛行機が展示しています
この別館にも宇宙コーナーがあって、スペースシャトル「エンタープライズ」があります。
これはスペース・シャトル1号機なのだそうですが、空中飛行実験等に使われて、一度も宇宙へは行っていないそうです。
それにしても、スペースシャトルってこんなに巨大なんですね。
傍らに展示されている、1人乗りのマーキューリー・カプセルとは大違いです。
宇宙航空技術の急速な進歩を実感できます。
シャトルのエンタープライズ号は、ジャンボジェットの背中に乗せられて、滑空の実験に使われたのですね。
確か初回は無人だったように記憶してます。
ネーミングの由来は、もちろんスタートレックです!
by Shuffler (2008-04-30 11:55)
普通のグライダーは翼がとても長いのですが、シャトルは短くてよくこれで滑空できるものだと感心しました。
シャトルは何度も宇宙を往復することでコスト削減を目指したようですが、実際には維持管理経費がかかり過ぎて大変だそうです。
by picco (2008-05-01 07:43)