イエローストーン・グランティトンへの旅(その3) [アメリカ国立公園への旅]
旅行2日目(つづき)
エルクを見た後にファウンテン・ペイント・ポット(Fountain Paint Pot)&クレサイドラ・ガイザー(Clepsydra Geyser)に立ち寄り、初めて地表面から熱水が湧き蒸気が噴出する様子を見学しました。
まず、地表面の赤錆色はここイエローストーンに生息する特殊なバクテリアだそうで、70℃位の高温水の中で生きています。
ただ、このバクテリアも水温が100℃近くなると生きられないそうです。
地球の生命力を感じさせる風景で見学しているアメリカ人達にとっては感嘆なのでしょうが、日本人の私には「もったいない。素晴らしい温泉地ができるのに」とも思ったりしました。
次に訪れたのは今日一番のハイライト、イエローストンの象徴である間欠泉オールド・フェイスフル・ガイザー(Old Faithful Geyser)です。
私が訪れた時は、約50分間隔で高さ最高30mまで水蒸気を吹き上げるとのことでした。
ここにあるビジターセンターで、次の噴出が午後4時9分と示されいたので実際にどうなるか楽しみだったのですが、ちゃんとその時間に水蒸気が上がり、さすがは国立公園の表看板と感心しました。あまりにもぴったりの時間に吹き上がったので、どこかにスイッチでもあるのかと疑ってしまうほどでした。
今日最後の訪問は、大陸分水嶺(Continental Devide)の一角、アイサー湖です。
大陸分水嶺については下図を参照
いまは小さな蓮沼ですが、雪解けの時期には大量の水がここから流れ出て太平洋へ、メキシコ湾へと注ぎます。
今日一日の行程を終えて、宿泊先のグラント・ビレッジに行くと鹿がお迎えしてくれました。
公園内にある宿泊施設なので、あまり設備等は期待していませんでしたが、普通のお部屋で一通りのアメニティーは揃っていて快適でした。
ひとつ難点は、レストラン棟が離れていて夜部屋に戻る時、暗い道を歩いていかなければなりません。
方向音痴な私は案の定道を間違えて、自分の宿泊棟を探すため寒い中をウロウロさまよう羽目になってしまいました。
イエローストーン・グランティトンへの旅(その2) [アメリカ国立公園への旅]
第2日目。
いよいよ、イエローストーンへ向けて出発です。
ソルトレイクシティを朝8時に出発しました。ユタ州を北上し、アイダホ州に入り、途中”アイダホ・フォールズ”にてお昼休憩となりました。そこまで約340Km・3時間半ほどの道のりでした。
単純に計算すると、時速約100キロとなります。日本の道路事情から鑑みると、速すぎると思われるかもしれませんが、そのフリーウェイの制限速度は75マイル=120キロでした。勿論信号は全く無く、アクセルは踏みっぱなしの状態。しかも、フリーウェイ=有料道路ではなく、本当のフリー(無料)でした。
交通量も少なく、景色も雄大なので、スピードを出しているという実感がありませんでした。
(途中で車が故障して、立ち往生してしまったら悲惨ですが・・・・)
アイダホ・フォールズは町の名前で、由来となっている滝があります。
(滝・・・想像していたのと違う・・・・・)
河は”スネーク・リバー”という名で”イエローストーン”から流れています。
お昼にパスタをいただいたあと、再び車中の人に・・・
アイダホ州といえば10人中9人は「ジャガイモ」と想像すると思いますが、アイダホ州の人は「サファイア」と答えるそうです。意外にも鉱物資源が豊富でサファイアなどの宝石が採掘されているそうです。
さらに170Km北上し、2時過ぎにイエローストーンの西ゲート「ウェスト・イエローストーン」(
モンタナ州)に到着しました。
ここからいよいよ国立公園です。
料金所で入園料を支払い(車1台20ドル)、地図等をもらいました。
ワイオミング州に入ると、いよいよ山がちの景色になってきました。
うっそうとした森を想像していましたが、1988年の大火災で公園の3分の1が焼失したそうで、未だに火災の痕が見受けられます。しかし焼け跡には若木が育ち始めており、森は甦りつつあります。
公園は国により管理されていますが、植林は一切行っていないそうです。火災は落雷により発生したもので、自然災害に対してはあくまでも自然の力で回復をさせようとする管理方法を貫いています。
しばらく行くと、草地が広がったところに人だかりが。
今回の旅で最初に遭遇した動物、エルク(大型の鹿)です。
残念ながらお尻を向けていましたが、いよいよイエローストーンに来たなという感じがしてきました。
さて今回何種類の動物達に出遭うことができるでしょうか??
イエローストーン・グランディトンへの旅 (その1) [アメリカ国立公園への旅]
第1日目。
フィラデルフィア空港から空路、ソルト・レイク・シティへ向かいます。
国内線なので、チェックイン後はセキュリティを通過するだけで良いので1時間半前くらいに空港に着けば余裕と思っていましたが、祝日前の金曜日のため、セキュリティゲート前は長蛇の列。
出発50分前・・・じりじりしてさらに40分前と、遅々として進まない列にいらいらは募るばかりでした。(空港でコーヒーでも一杯と思っていましたが、甘かった!)
ようやく、セキュリティゲートの入り口付近に到達したところで、出発時間が間近の人を優先的に誘導してくれて、無事通過!飛行機にたどり着いたのは、出発10分前になっていました。
(余談ですが、最近私は二度ほど飛行機に乗り遅れそうになりました。成田に向かう途中、渋滞に巻き込まれ出発50分前にチェックインカウンターに駆け込んだり、JFKでも似たようなことになり冷や汗を流したことがありました。反省。)
それにしても、フィラデルフィア空港のセキュリティチェックはとても効率が悪く、特にセキュリティゲートが狭く、人掃けがやたら悪いです。
また、アメリカ人の皆さん機内持ち込み荷物がやたらに多すぎで、小ぶりなスーツケースなら殆どの人が持ち込みしてしまいます。そして靴を脱いだり、ジャケットを脱いだり、ポケットの小物をトレーに載せたりが加わり、一人が通過するのに余計時間がかかります。
時間を読み違えた私も悪いのですが、ひたすらマイペースのアメリカ人の皆さんにいらつきを通り越し、ちょっぴり感心してしまいました。
さて話を戻します。
約5時間のフライトを経てソルト・レイク・シティに到着しました。-2時間の時差があるので、まだ午前中です。
旅行会社の方のお迎えで、車でソルト・レイク・シティを簡単に案内していただきました。
ソルト・レイク・シティと言えば、世界一の雪質といわれるリゾート地としても有名です。そして2002年に冬期オリンピックが開催された地でもあります。
今、聖火台はユタ大学の競技場前へ移されています。「オリンピック・ビジターセンター」にもなっており、写真等が展示されていました。
そして町のあちらこちらにもオリンピックの名残がありました。
「オリンピック・パーク」
時間の関係で訪れることができませんでしたが、オリンピックの記念ミュージアムもあるそうです。そして、スキーのジャンプ台やボブスレー・コースの見学ツアーもあり、ボブスレーは簡単なレクチャーを受けてから、実際の競技用のコースで体験ができるそうです。是非とも乗ってみたかったです。
「ゲート・ウェイ」
大陸横断鉄道の旧駅舎です。現在は、史跡となっており、ここを起点としおしゃれなショッピング・センターが広がっています。
「トラックス・ライトレール」
街中を走る電車です。観光客向けか、ダウンタウンの一部区間は「フリー・ゾーン」。無料で乗車できます。
町を歩いて感じたのは、道幅がとても広いことです。アメリカなので当然と思うかもしれませんが、19世紀半ばに信徒を引き連れまだ荒野だったソルト・レイク・シティにやって来たモルモン教のブリガム・ヤングが、6頭立ての馬車でもユーターンできる幅の道を作るよう命じたそうです。
そして整然とした碁盤の目状になっている町は、地理を把握しやすく迷うことなく観光ができました。
夕飯は「BENIHANA」で久しぶりのお寿司に舌鼓をうちました。
いよいよ明日からイエローストーンへと向かいます。